昭和4年3月の大火で,丁子屋は 焼失を免れた数少ない建物の一つであり,火災以前にあった商家建築では,現存する唯一のものといえる。構造は木造2階建て(2階は中2階構造),瓦葺き,土蔵造りである。屋根は通りに面して,1階が3尺7寸の下屋庇を出し,2階が寄棟,裏は切り妻である。外部は黒漆喰(又は松煙塗の土蔵壁であり,屋根は当初からの土瓦が多く残り,通りに面したガラス戸は波板ガラスである。
現在は「まち蔵藍」という観光施設として利用し,内部を各種物産品の販売や喫茶室として活用し,自由に見学ができるようになっている。
場所 | 国府三丁目5番 |