坂入家住宅は石岡市の南西部の辻集落に位置する。山林を背後にした小高い丘の南面に建ち,北と西側は竹林で囲われている。敷地の中央に主屋,南東の隅に蔵,西側にマデヤ,北西に木小屋が配置され,東側に池のある庭園が設けられている。主屋は間口11間半,奥行5間の茅葺き屋根で,藁の上に新しい茅と古い茅を交互に葺いて一層一層を刈り込み,美しい縞模様を見せる「トオシモノ」と呼ばれる軒付けは見応えがある。
この地域の大規模な農家の間取りと茅葺き屋根の特徴よく伝える民家として,平成22年に国の登録文化財になっている。
場所 | 辻字山下179番地 |