所在地
石岡市国府5-9-32
安政元年(1854)創業の造り酒屋。代表銘柄の「渡舟」(わたりぶね)は幻の酒米渡舟を原料米とした全国唯一の酒として知られています。主屋・長屋門・文庫蔵・穀蔵・仕込蔵・釜場・舂屋(つきや)の計7棟が登録されています。
府中誉主屋 |
明治2年建築で、南北に長い敷地の北寄りに建っています。1階2階とも街路に面した北面廻りを塗り込めて防火的なつくりとしているのが特徴です。 |
府中誉長屋門 |
幕末から明治初期頃の建築で、主屋の北東方に東西棟で建っています。門部の主要軸部は欅(ケヤキ)材を用いています。かつて府中の玄関口であった幸町の見付門を模したと伝えられています。 |
府中誉文庫蔵 |
明治27年建築で、主屋の北方に東西棟で建っています。黒漆喰塗3階建ての土蔵で、東面2階3階に窓、西面に3段の水切を付けています。棟木(むなぎ)の墨書から建設年代と「棟梁廣原文次郎左官山口朝之助」等が判明しました。 |
府中誉穀蔵 |
昭和初期の建築で、主屋の南東方に南北棟で建っています。木骨コンクリート造2階建ての酒米蔵で、外部は人造石洗い出し仕上げで石目地を切っています。昭和4年の大火後の構法を伝える貴重なものです。 |
府中誉仕込蔵 |
明治初期の建築で、南北に細長い敷地のほぼ中央に位置する規模の大きな酒造工場施設です。土蔵造2階建てで、南側は切妻造(きりづまづくり)、北側は入母屋造(いりもやづくり)で、両妻面に窓を開いています。 |