1月11日(土)
石岡の頼もしい消防力
石岡小学校の校庭に集合した消防本部の面々は、誰もが一様に緊張した表情で出初式の開会を待っていました。岡野消防長をはじめ山本消防団長が所定の位置に着くと、整列した500人を超える消防職団員の隊列に張り詰めた空気が支配します。
気合の入った号令に続いて、私自身が長い隊列を点検して歩きます。
石岡の長い歴史の中で、延焼100軒を超える大火は、10件ほど記録されています。その中でも最大のものは1700棟焼失した昭和4年の石岡の大火ですが、これらを契機に行政は消防力向上に力を注ぐようになりました。
昨年の台風15号や19号、その後の大雨の被害が最小限にとどまったのも、消防職団員の昼夜にわたる防災活動のお陰にほかなりません。
市民の安全安心を守る頼もしい存在が整然と並び、この1年の活動に向けて総点検するのがこの出初式で、全国的な恒例行事になっています。
市民会館にて行われた式典では、永年勤続40年の石田誠、一毛芳昭両副団長らに県知事から、勤続30年の山本進団長らに市長からそれぞれ功労賞が贈られました。
受賞者は100人を超え、賞状を手渡すたびに、感謝の念が溢れてきました。
特に消防分団の方々は、職業を別に持ちながら、何事かあれば仕事を中断して出動しており、まさに黒子的存在です。
パレードでは、御幸通りを舞台に、女性消防団や幼年婦人防火クラブ、ボーイスカウトなどが鼓笛隊のマーチと共に行進。さらには、21台の消防車両パレード・サポートワンビルでの救助実演と盛り沢山です。沿道には親子連れなど多勢の観客が訪れ、その様子を楽しんで見ていました。
今年一年、災害のない穏やかな年であってほしいですね。
文・今泉文彦