春4月。市長室の壁にかかるカレンダーは菜の花に蝶が舞う「滝平二郎」のきりえです。滝平二郎は、大正10 年4 月に旧玉里村で生まれ、石岡農学校(現石岡一高)を卒業後、きりえ作家として活躍されました。今年生誕100 年。郷土の詩情あふれる作風は石岡駅のステンドグラスでもおなじみのことと思います。昭和45 年から朝日新聞で連載が始まり、家族の何気ない日常が描かれたきりえには、平穏への愛を感じます。
コロナ禍で迎える新年度に、希望や不安、様々な思いを抱いていらっしゃる方も多いことと思います。東日本大震災から10 年が経った今、あらためて地域の魅力や、何気ない日常が人間としての幸福だということを、感じて欲しいと思います。
文化芸術はふるさとの誇りであり、地域への愛着を深める上で私たちの財産です。心の豊かさや幸福感を感じることができる石岡市を目指していきます。
石岡市長 谷島洋司