今年は、終戦から80年という節目の年にあたります。
私を含め、戦争を知らない世代が大多数を占めるようになった今だからこそ、私たち日本人があの戦争から何を学び、どのような目標を掲げて戦後を歩んできたのか、改めて見つめ直す必要があると感じています。
昨今、世界の秩序が大きく揺らぎ、武力を前に無力さを痛感するような出来事が相次いでいます。「いまは戦後ではなく、戦前なのではないか」と不安の声が囁かれることもあります。
しかし、たとえ分かり合えない隣人であっても、対話と交流を絶やさずに関係を築く努力こそが、戦争を未然に防ぐ唯一の道だと思います。人と人とが信頼関係を築くには、互いに尊重し合う心が不可欠です。
国境や人種の違いを越えて、戦争の悲惨さや非人道性を次の世代へ語り継ぎながら、世界の恒久平和を心より願っています。
石岡市長 谷島 洋司