施政方針(令和2年 第2回石岡市議会定例会)

令和2年第2回石岡市議会定例会の開会にあたり、市政運営の所信の一端を申し述べまして、市民の皆様並びに市議会議員各位のご理解とご協力を賜りたく、お願い申し上げるものでございます。

 

はじめに

まちづくりの理念として私の掲げるスローガンは「共生・共育・共働のまちづくり」です。
「共生」は、共に生きるということで、「だれ一人取り残さない」まちづくりを目指すことです。
「共育」は、共に育つということで、地域の様々な教育力を活かして学びあい育てあうまちづくりを目指すことです。
「共働」は、共に働くということで、行政だけでない様々な主体が協力し合いながらまちづくりを行うものです。
この3つをキーワードとして、市民一人ひとりの夢や希望に寄り添い、繋いでいくことにより「夢のある石岡」、子どもたちが「夢を描ける石岡」づくりに向け、全力を尽くしてまいる所存でございます。

 

市を取り巻く現状

今日わが国は、少子高齢化の進展により、かつて経験したことのない人口減少社会を迎えております。当市においても社会動態に改善の傾向はみられるものの、依然として人口減少が続いている状況でございます。
また、経済活動では、国において、これまで緩やかな景気の回復が期待されるとしておりましたが、今般の新型コロナウイルス感染症の影響により、急速に悪化しており、極めて厳しい状況にあるとの下方修正がされております。これは雇用の面においても影響しており、茨城県の本年4月における有効求人倍率は、前年同月比0.17ポイント減の1.31倍、石岡市にあっては、前年同月比で0.14ポイント減の0.92倍という状況でございます。
さらに、国の緊急事態宣言が解除となった今でも感染拡大に予断を許さない状況が続いており、特に「飲食」「サービス」業を中心に売上が一層落ち込むと予想されております。
そのような中、国では、今後、新型コロナウイルス感染拡大に備えながら経済活動を再開していくため、「新しい生活様式」への転換が必要であるとして、これまでの手洗いや3密の回避などを含めた日常生活における実践例を示しました。
一方で、リモート学習やリモートワーク、オンライン会議のようなICTを活用した学習や働き方など、各分野でデジタル化への移行が進んでおり、今までの価値観が変わり、新しい常識が生まれようとしている状況にあります。
国では、目指すべき未来社会として、IoTやAIなどの先端技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れ、だれもが快適で活力に満ちた質の高い生活を送ることができる社会、いわゆる「Society5.0(ソサエティー5.0)」を提唱しております。今回の新型コロナ危機をきっかけとして、一歩踏み出し、この新しい社会、新しい暮らし方への転換が加速していくものと感じております。
そして、この「Society5.0(ソサエティー5.0)」で実現する社会は、国連で採択されたSDGsの理念「誰一人取り残さない社会」へと通じるものであります。
今こそ、すべての市民にまなざしを向けたまちづくりを進めていく必要があると思っております。

 

基本方針

私の政策の基本方針として、次の7つを挙げたいと思います。

1点目は、「都市基盤の整備」でございます。
市民生活の向上や産業の振興において、都市基盤を充実させていくことが大切でございます。駅周辺や上曽トンネルの整備、また石岡市の持つ自然や歴史的資源を活用したまちづくりを進めるとともに、交通不便地域の解消や交通弱者へ配慮した移動手段の確保など、利便性の高い公共交通体系の構築を目指します。

2点目は、「産業・経済の活性化」でございます。
石岡市は、大都市近郊という立地条件に恵まれ、首都圏で評価の高い農産物を産出しています。農産物のブランド化や6次産業化など儲かる農業への支援、まちなかの歴史や里山の自然などの地域資源を活かした観光振興により、通年で集客できる仕組みづくりを進めます。またサテライトオフィスや企業などの誘致を進め、地域産業経済の活性化を図ってまいります。

3点目は「生活環境の充実」でございます。
少子高齢化の進展や地域コミュニティの希薄化など地域が抱える新たな課題に適切に対応していく必要があります。特に人の命や財産に関わる交通事故や犯罪などに市民が巻き込まれることのないよう適切に対応していくとともに、住民一人ひとりが「地域の安全は地域で守る」という意識のもと様々な活動に参加していただき、市民全体で支えあうことができる地域づくりを目指します。

4点目は、「消防・防災体制の充実」でございます。
市民の生命・身体や財産を守るため、災害に強く、安心して暮らせるまちであることが求められております。想定外の自然災害等にも対応できるよう、必要なインフラ整備や、消防救急資機材の充実による消防・救急救命体制の強化を進めるとともに、市民全体の防災意識の向上による自助・共助の強化と地域防災力の向上を図ってまいりたいと思います。

5点目は、「健康・福祉の充実」でございます。
すべての市民が生涯にわたって健康で生きがいを持って暮らせる環境が求められています。若い世代が安心して子どもを産み育てられる環境の整備、高齢者がいつまでも元気に活躍できる環境の充実を図ってまいります。
また、子どもから高齢者まですべての市民がいつまでも健康で長生きするための健康づくりを推進してまいります。

6点目は、「教育・文化の充実」でございます。
地域の未来の担い手を育成するため、様々な教育環境の充実が必要であると考えております。石岡市の誇る「ふるさと学習」をさらに発展させ、地域の方々が参画した学校運営や地域への学習機会の提供等、地域と一体となった学校づくりにより、創意ある学校教育を推進するとともに、安心して学べる学校施設の整備やICT教育の推進など、より良い教育環境の充実を図ってまいります。
また、石岡市は、数多くの歴史的遺産や文化がございます。これらを適切に保護・保存していくとともに、これらを活用した魅力あるまちづくりを行ってまいります。

7点目は、「行政運営・経営」でございます。
自治体には、将来にわたって安定的で、社会情勢の変化や市民ニーズに迅速に対応できる行政運営が求められています。健全な財政運営の下、効率的な行政経営を行い、より良い市民サービスを提供するとともに、多様化するニーズに対応するため職員の育成・強化を図ってまいります。
また、県内外の自治体との広域連携を推進し、効率的な行政サービスの提供や地域振興を図ってまいります。

以上の7つを政策の基本方針とさせていただきましたが、これに加え、地域医療の課題がございます。

石岡地域の医療対策につきましては、本年1月に小美玉市・かすみがうら市とともに「石岡地域医療計画」を策定したところでございます。産科の設置、小児科の拡充、救急医療の継続などが可能となるよう、必要な医療体制を整備することで、将来的な地域医療の安定を目指すというものです。
今、新型コロナウイルスの影響なども相まって、あらためて地域医療の在り方が問われております。また、当市では、医師の確保が困難なことから、これまで石岡市医師会が担ってきた休日・夜間診療が、この6月末をもってなくなるという状況にもございます。
私は、この石岡地域医療計画を踏まえた上で、論点を整理し、ポイントを明確にして市議会の皆様をはじめとして市民の皆様とともに前向きな議論を重ねてまいりたいと考えております。そして、将来の石岡地域の医療について一定の認識の共有を図れるよう全力を挙げてまいりたいと考えております。

以上の基本方針のもと、市民、関係団体、市議会のご理解をいただきながら、職員とともに、石岡市が今こそ一つになって力を合わせてまちづくりに取り組みたいと考えております。

 

おわりに

私は、市政運営を担う責任者として、いま石岡にお住いの市民の皆様の生活はもとより、将来の石岡市民の暮らしを思い描きながら、この豊かな自然と歴史・文化を誇る石岡をさらに発展させ、未来に引き継いでまいりたいと考えております。早急に進めなければならないことはもとより、中長期的な課題にも真摯に向き合い、将来を見据えた「持続可能なまちづくり」に、先頭に立って取り組んでまいります。
そして、この石岡に暮らすすべての人が安心して未来に希望をもって生きることができるよう「すべての市民が幸せを感じられる社会、特に子どもたちが石岡市に誇りをもって自らの未来に夢を描ける社会」の実現に向け、不撓不屈の精神で全力を注いでまいります。
市議会並びに市民の皆様には、ご支援、ご協力をいただきますよう、心からお願い申し上げまして、私の所信とさせていただきます。

 

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  • 【更新日】2018年3月2日
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