塔の礎石
天平13年(741)、聖武天皇は、五穀豊穣・国土安穏を願い、68の国ごとに国分寺・国分尼寺を建てるよう命じました。当時は疫病も流行しており、仏の力を借りることで国を安定させようと考えたのです。
石岡市にある常陸国分寺は、発掘調査を行った結果、中門・金堂・講堂が一直線に並び、中門から金堂にかけて回廊が巡ることが分かりました。また、境内内には塔跡のものと思われる礎石(心礎)があります。塔の正確な位置はまだ判明していませんが、伽藍の東側に「ガラミドウ」という地名があり、関係が注目されています。