国民年金制度とは、病気やケガ、あるいは老齢によって働けなくなり、収入を得るのがとても困難になったときに、生活の基礎となるべき費用を公的に年金として支給し、バックアップする制度です。老後の生活保障はもちろんのこと、事故や病気で障害者になったり、生計維持者が死亡したとき等の不測の事態にも備えることができる大切な制度です。
国民年金の被保険者
日本国内に住所がある20歳以上60歳未満の方は原則として国民年金に加入しなければならず、加入者(被保険者)は保険料の納め方により以下のように分けられます。
種別 | 加入者(職業) | 保険料 |
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第1号被保険者 | 自営業・自由業・農林漁業・学生・フリーアルバイター・無職などの、20歳以上60歳未満の方 | 日本年金機構から送付される納付書により金融機関等で納めることができます。 |
第2号被保険者 | 厚生年金・共済組合等に加入している会社員や公務員などで原則70歳未満の方 | 国民年金保険料は、厚生年金保険料・共済組合掛金に含まれており、別途納める必要はありません。 |
第3号被保険者 | 第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者(妻又は夫) | 個人で納める必要はありません。 |
任意加入被保険者 (希望により加入) |
・日本に住む60歳以上65歳未満の方 ・60歳未満の老齢(退職)年金受給者 ・20歳以上65歳未満の在外邦人 (昭和40年4月1日以前生まれで受給資格期間が不足している方は70歳まで加入できる特例があります。) |
原則、口座振替にて納めていただきます。 |
国民年金の保険料
第1号被保険者の方は、日本年金機構(年金事務所)から送付された納付書により定額保険料を納めます。全国の銀行、郵便局、農協、信用組合、信用金庫、労働金庫などの金融機関の窓口のほか、コンビニエンスストア、インターネットバンキング、クレジットカード、スマートフォンアプリ電子決済でも納めることができます。
また、毎月忘れずに納められるよう口座振替も利用できます。口座振替を希望する金融機関でお申込みください。
年度 | 定額保険料 |
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令和7年度 | 1か月 17,510円 |
納付は便利な口座振替を
保険料納付は、支払いの手間や時間が省ける口座振替が便利でお得です。通常の口座振替の振替日は翌月末日ですが、申し出により早割(当月末日振替)にすると1か月あたり50円割引されます。また、1年分や半年分をまとめて納めると(前納)、納付書で納めるよりさらに割引され大変お得です。
平成26年4月から、2年度分の保険料を口座振替でまとめて納める「2年前納」が始まりました。
平成29年4月から、申出により現金・クレジットカード納付でも「2年前納」ができるようになりました。
基礎年金番号通知書(年金手帳)について
新たに国民年金・厚生年金に加入した方には基礎年金番号通知書が交付されます。この通知書は、就職したときや、年金の請求手続きをするときなどにも、必ず提出が求められます。一生を通して使用するものですので、大切に保管してください。
国民年金保険料の納付にお困りのときは・・・
経済的な理由等で保険料の納付が困難なときは、申請をして認められると保険料の全額又は一部が免除若しくは猶予されます。
保険料の免除等の承認を受けた期間があると、保険料を全額納付したときに比べて受け取る年金額が少なくなりますが、その期間の保険料は10年以内であれば、後から納めること(追納)ができます。
平成26年4月から、過去2年分まで遡って免除を受けることが可能となりました。
平成28年7月より、若年者納付猶予制度が『納付猶予制度』に改められ、対象年齢が『50歳未満』まで拡大されました。
自営業、無職の方など
保険料免除制度・・・所得に応じて「全額」「4分の3」「半額」「4分の1」免除があります。
50歳未満の方
納付猶予制度(旧称:若年者納付猶予制度)・・・50歳未満(平成28年6月分までは30歳未満)の方だけが対象で、保険料の納付が猶予されます。
学生の方
学生納付特例制度・・・在学期間中の保険料が猶予され、社会人になってから納めることができます。
種類 | 対象となる方 | 承認期間 |
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保険料免除制度 | 本人・配偶者・世帯主それぞれの前年所得が一定以下の方 | 7月(又は20歳の誕生月)から 翌年の6月まで |
納付猶予制度(H28.7~) |
50歳未満(平成28年6月分までは30歳未満)の方で、本人・配偶者それぞれの前年所得が一定以下の方 | |
学生納付特例制度 | 学生の方で、前年所得が128万円以下の方 | 4月(又は20歳の誕生月)から 翌年の3月まで |
※退職されたばかりの方は、所得条件を満たしていなくても、雇用保険被保険者離職票等を提出する事により対象になる場合があります。
老齢基礎年金を受けるための資格期間には | 受け取る老齢基礎年金は | 後から保険料を納めることは | ||
平成21年3月以前の免除期間 | 平成21年4月以後の免除期間 | |||
全額免除 | 受給資格期間に入ります | 年金額に3分の1が反映されます | 年金額に2分の1が反映されます | 10年以内なら納めることができます ※3年度目以降は当時の保険料に法律で定められた加算額がつきます |
4分の1納付 (4分の3免除) |
年金額に2分の1が反映されます | 年金額に8分の5が反映されます | ||
半額納付 (半額免除) |
年金額に3分の2が反映されます | 年金額に4分の3が反映されます | ||
4分の3納付 (4分の1免除) |
年金額に6分の5が反映されます | 年金額に8分の7が反映されます | ||
納付猶予 | 年金額に反映されません | |||
学生納付特例 | ||||
未納 | 受給資格期間に入りません | 2年を過ぎると納めることができません(注) |
※一部納付(4分の1納付、半額納付、4分の3納付)の承諾を受けた方は、一部納付保険料を納めないと未納扱いになります。
【参考】免除申請の対象となる所得のめやす ※令和3年7月以降
扶養人数 | 全額免除 | 4分の1納付 | 半額納付 | 4分の3納付 |
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3人扶養 (夫婦・子2人) |
172万円 | 240万円 | 292万円 | 345万円 |
1人扶養 (夫婦のみ) |
102万円 | 152万円 | 205万円 | 257万円 |
扶養なし | 67万円 | 103万円 | 151万円 | 199万円 |
※本人だけでなく、配偶者や世帯主も各段階の免除基準に該当していることが必要です。
※3人扶養、1人扶養は、夫か妻のどちらかに所得(収入)がある世帯の場合です。
将来の年金額を増やすには・・・
第1号被保険者の方が将来受け取る年金を増やしたい場合には、付加年金と国民年金基金の2つの方法があります。
なお、付加年金と国民年金基金の両方に加入することはできません。
付加年金
第1号被保険者及び任意加入被保険者(65歳以上の方を除く)が、定額保険料に毎月400円の付加保険料を合わせて納付すると、老齢基礎年金に付加年金が上乗せされて受け取ることができます。
※付加年金は、お申し込み月から保険料が発生し、さかのぼっての加入はできません。
※付加年金の受給額は 200円×「付加保険料納付済月数」 となります。
※保険料の免除・納付猶予等の承認を受けている方、国民年金基金に加入中の方は、付加年金への加入はできません。
※受け取る付加年金は定額のため、物価スライド(増額・減額)しません。
例:付加保険料を10年間納めた場合
【納付】 400円×120月=48,000円
【受給】 200円×120月=24,000円(年額)
受給から2年間で、納めた付加保険料分が受け取れます。
国民年金基金
国民年金に上乗せして厚生年金に加入しているサラリーマンなどの給与所得者と、国民年金だけにしか加入していない自営業者などの国民年金の第1号被保険者とでは、将来受け取る年金額に大きな差が生じます。国民年金基金はこの年金額の差を解消するため創設された制度です。これにより、自営業者などの国民年金の第1号被保険者の公的な年金は「二階建て」になりました。
加入できる方
国民年金基金は国民年金の第1号被保険者の保険料を納めている方で、20歳以上60歳未満の方が加入することができます。ただし、保険料の全額免除、一部免除、学生納付特例及び若年者納付猶予を受けられている方は対象となりません。申請方法については、国民年金基金までお問い合わせください。
・外部リンク 国民年金基金ホームページ
年金の届出・手続きについて
こんなとき | 手続きについて | 必要書類 |
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20歳になったとき | 基本的に手続きは不要ですが、厚生年金加入者以外で誕生月の前々月以降に海外から転入された方は国民年金加入の手続きが必要です。 | ・年金事務所から届いた届書 |
学生のため保険料が払えないとき | 学生の方で、所得が少ないことにより保険料を納めるのが困難なとき、学生納付特例制度の申請をします。 | ・年金番号の分かるもの ・学生証 (又は在学証明書) |
経済的理由で保険料が払えないとき | その方の状況に応じて、保険料免除制度又は納付猶予制度の申請をします。 | ・年金番号の分かるもの ・雇用保険受給資格者証 |
付加年金の申し込み | 老齢基礎年金に付加年金を上乗せして受け取るための手続きです。(お申し込み月からの加入) | ・年金番号の分かるもの |
年金手帳の紛失 | 基礎年金番号通知書の再交付の手続きをします。 | |
会社を退職したとき | 厚生年金や共済組合等に加入していた方(第2号被保険者)が60歳前に退職したときは第1号被保険者へ変更の手続きをします。 (また、配偶者を扶養していた場合は、第3号被保険者から第1号被保険者への変更手続きも併せて必要です。) |
・年金番号の分かるもの ・退職日の分かる証明書 |
60歳から65歳までの間に任意加入したいとき | 60歳になった時点で年金受給資格期間を満たしていない場合や、満たしてはいても満額の年金がもらえない方について、任意加入して受給金額を増やす手続きをします。 | ・年金番号の分かるもの ・口座番号の分かるもの ・金融機関届出印 |
病気やけがで障害を負ったとき | 国民年金加入中(又は老齢基礎年金を受給していない60歳以上65歳未満で国内在住)や20歳未満の方で、病気やけがにより国民年金の障害等級表(1級・2級)に定める障害の状態になったとき、障害基礎年金の請求手続きをします。 | 状況により必要な書類が異なります。 必ずお問い合わせください。 |
65歳になったとき | 保険料を納付した期間や免除を受けた期間などの合計が10年以上ある方が65歳になってから受けられる老齢基礎年金の請求手続きをします。 | |
死亡したとき | 国民年金のみを受給していた方が亡くなった場合は、「国民年金受給権者死亡届」又は「国民年金未支給年金請求書」による届出をしていただきます。 |
※上記の手続きについて、変更になる場合があります。来庁される前に必ず石岡市役所までお問い合わせください。
※状況により、石岡市役所ではなく年金事務所での手続きとなる場合があります。
・外部リンク 日本年金機構ホームページ