府中城は、現在の石岡小学校周辺に位置しています。城の広さはおよそ東西500m、南北400mで、本丸・二の丸・三の丸を備えた堅固な城であったようです。
この城は、大掾詮国が正平元年(1346)より数年を費し築造されました。当時水戸に本拠を置いていた大掾氏がいつごろから移ってきたかは定かではありませんが、水戸が江戸氏に奪われた応永33年(1426)には、府中(現石岡市)に所領が限定されています。その後、天正18年(1590)大掾清幹の時に、佐竹義宣に攻められて城は陥ち、大掾氏は滅亡しました。
この土塁は、府中城の面影をかろうじて残す、貴重なものです。