計量のはじまり
計量とは,長さや重さなどモノの量をはかることを言います。
人間が「はかること」を始めたのは,約1 万年以上も前だといわれ,初めは,狩りや農業のために,月が満ちたり欠けたりする様子を見ながら時間をはかったり,指の長さなどを利用して長さをはかったとされています。
日本では,大宝元年(701)に作られた大宝律令によって,初めて「計量制度」が制定されましたが,その後,計量の基準が各地で統一されない状況が続き,天正10年(1582)に豊臣秀吉が太閤検地で土地の面積などの測量調査を始めた際にバラバラになった計量制度を統一したとされております。
日本の計量単位は,明治の半ばまで中国大陸から伝わった尺や貫という単位が使われいましたが,現在は,メートル・キログラムなどを基本の単位とする国際単位系(SI単位)を日本の計量制度に取り入れています。
計量制度について
私たちの日常生活では,水道,ガス,電気の使用量や,ガソリンスタンドでの給油量,食料品の計量,健康管理のための体温計,血圧計,体重計等,様々な計量器が使用されており,さまざまな場面で「はか(計・量・測)る」ということが行われています。
もしも,日常的に使用している計量器が正しく表示されていないとしたら,私たちの生活はどうなってしまうのでしょうか。
そこで,計量に関する制度は,計量法により法律で定められており,定期的に検査を行うことで,適正な計量の実施の確保と消費生活の安定を図ることされています。
はかり(特定計量器)の定期検査
「はかり」は市場に商品として出回る前に,都道府県の検定所で,その構造や誤差が基準に適合しているか厳密に検査します。検査に合格したはかりには検定証印が刻印され,はじめて「はかり」として取引(商売)・証明などに使用されます。
しかし,合格した「はかり」としても,使用状況や年月によって誤差が生じてくる場合があります。
そこで,計量法では,取引や証明(証明書などへの記載)に使用される「はかり」は,2年に1回定期検査を受けることが義務付けられています。
検査対象となる計量器は,下記のようなものがあります。
- 各種商店(露店・行商を含む)で商取引に使用するはかり
- 薬局・病院の調剤用はかり
- 保健所・病院・学校・幼稚園・保育所で,健康診断や身体検査に使用するはかり(体重計)
- 農産物・水産物の売買や出荷のために使用するはかり
- 運送(宅急便)会社の小荷物の運賃算出に使用するはかり(取次店を含む)
- 法令等により,公共機関への報告または統計などを目的として使用するはかり
- 事務所の荷物等の受入れや出荷で取引に用いるはかり,内容量表示のために使用するはかり
これらの他にも取引や証明に使用する計量器であると,検査対象となります。
検査方法
集合検査 | 主に市役所等の施設を指定会場として「はかり」の検査を行います。石岡市では,偶数年度で検査を実施しています。集合検査の日程については,実施年度に市報・ホームページにて掲載いたします。 |
商品量目立入検査
普段の食生活になじみの深い,精肉・鮮魚・青果・惣菜といった商品の多くは,グラムでの「はかり売り」がされています。
計量法では,商品の内容と表示量の表示が一致しているか,また,はかりの使用状態を確認することが義務付けられています。
石岡市では,安心で豊かな生活の確保するため,商品を販売するスーパーや小売店に対し,立入検査を実施し,正量取引の適正化に努めています。
特定計量器の立入検査
水道,ガス,電気のメーターやガソリンスタンド等の燃料油メーターなどは「特定計量器」(※)と呼ばれる計量器です。
これらの計量器を使用している店舗や事業所に対し,検定証印等,有効期間の確認や適正な使用が行われていることを確認するため,計量法に基き立入検査を実施しています。
なお,いわゆる子メーターも使用量を計量して料金を算定するために使用している場合は,特定計量器に該当します。
有効期間切れに注意してください!
特定計量器には,有効期限が定められています。各種メーターは,検定に合格した検定証印等のあるもので,有効期間内のメーターを使用してください。
また,はかり(特定計量器)は2年に1回の定期検査を受検してください。
主な計量器の有効期間
特定計量器 | 有効期間 |
はかり(特定計量器) | 2年(検査有効期間) |
燃料油メーター(自動車等給油メーター) | 7年 |
燃料油メーター(小型・大型車載燃料油メーター) | 5年 |
ガスメーター(都市・プロパン) | 7年または10年 |
電力量計 | 5,7年または10年 |