石岡市では宅地耐震化推進の一環として大規模盛土造成地の分布図を作成しました。今回の調査は市内のおおよその位置に分布する造成地を把握したものです。マップに示されている箇所が必ずしも危険というわけではありません。
安心・安全なまちづくりを目指して
近年の地震災害のひとつとして、大規模に谷や沢を埋めた盛土や斜面が崩れて起こる滑動崩落といわれる多くの被害が生じました。そのため、住民のみなさまに市内のどこに大規模盛土が存在するかを周知し、日ごろから身近に存在するものであることを知って頂き、防災意識を高め災害の未然防止や被害を最小限にするために公表しています。
大規模盛土造成地の対象地域
傾斜地を造成するためには2つの方法があります。ひとつは切土であり、固い地盤を切り崩しそのまま使うので比較的安全といわれています。もうひとつが今回の調査の対象となる盛土であり、新しい土をいれるためその部分が柔らかくなり、揺れで崩壊する可能性があります。そのなかでも大規模な盛土である『大規模盛土造成地』は下記のような2種類の型があります。
(※国土交通省「大規模盛土造成地の滑動崩落対策推進ガイドライン及び同解説」より 【宅地の耐震化に関するホームページ】 ・宅地防災/国土交通省 http://www.mlit.go.jp/toshi/web/index.html ・我が家の擁壁チェックシート/国土交通省 http://www.mlit.go.jp/crd/web/jogen/pdf/check.pdf
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大規模盛土造成地マップ事業の流れ
大規模盛土造成地把握をするため大規模盛土造成地の位置と規模の確認を行いました。
ここで抽出された地域は,左記の(1)・(2)の国のガイドラインの要件を満たすものです。
また、大規模盛土造成地マップの作成方法については、造成地は山を削り、谷を埋めるなどしてつくられます。造成前後で地形が変わるので、この変化を造成前と造成後の地図を重ね合わせて比較し、概ねの位置と盛土の規模を抽出しました。
大規模盛土造成地に関するQ&A
Q1:マップに示されている箇所は危険ということですか?
A1:地下水の処理と盛土の締め固めが適切に行われている場合は安全であると考えられます。マップに示されて
いる箇所が必ずしも危険というわけではありません。
Q2:なぜ、このようなマップを公表するのですか?また、より詳細なマップは公表しないのですか?
A2:市民の皆様に谷間や傾斜地に造成された大規模な盛土造成地が身近に存在することを知って頂く事を目的
としています。日ごろからご自宅の周辺の擁壁や斜面に目を配り点検して頂くことで防災意識を高め災害の
未然防止や被害の軽減につなげることが重要と考え公表しています。マップを作成するために使用した造成
前の地形図等は必ずしも精度が高くないため、誤差が含まれることを考慮しての縮尺としています。
Q3 :大規模盛土造成地の中にある土地は、何か特別な手続きが必要ですか?
A3:大規模盛土造成地内の土地ということで何か特別な手続きが必要になることはありません。また、宅地開
発や建築を行う場合でも特別な手続きが加わるということはありません。しかし、ご自分でも日頃から宅
地や周辺の擁壁に変状がないか、水漏れがないか等点検し目配りすることで災害防止につながります。
Q4:自宅は造成したエリアなのにマップに公表された箇所に記載されていないのですが?
A4:公表しているマップには、谷埋め型であれば3,000m2以上、腹付け型であれば盛土前の地盤の水平面に対
する角度が20度以上かつ高さが5m以上のものを記載しており、それ以外は(切土や小規模の盛土)は表記
しておりません。
Q5:大規模盛土マップと土砂災害警戒区域指定箇所マップは異なるのですか?
A5:そのとおりです。大規模盛土造成地は、Q4で記載していますが一定規模以上の谷埋め型、腹付け型の盛土
箇所を示したものであり、土砂災害警戒区域とは異なります。
※大規模盛土造成地分布マップについてはこちら