国指定特別史跡「常陸国分寺跡」境内にあり,初代都々一坊扇歌を祀る。扇歌は文化元年(1804)現在の常陸太田市磯部に生まれ,江戸末期に都々逸節を広めた。芸人ながら茨城の反骨精神をもって,幕政の批判や洒脱な風刺を三味線にのせ,美声をもって唄いまくった。
堂は昭和6年,市内の有志が全国の都々逸愛好者より浄財を集め,昭和8年に完成した。
堂内には馬堀法眼嘉孝画伯の描いた扇歌の肖像画がある。また,130年忌を記念して「たんと売れても売れない日でも同じ機嫌の風ぐるま」の歌碑が堂の脇に,石岡都々一保存会によって建立されている。なお初代都々一坊の墓は,国分寺本堂の裏にある。
場所 | 府中五丁目1番 |