石岡に来た人紹介  和知祥子さん【前編】

 フルタイムで働きながらマヨネーズの製造販売をしている和知祥子さん。
 さぞお忙しい毎日をお過ごしであろうと思っていたら、更に有機農法での農作物や麹も作っていらっしゃるのだそう。
 ”ぜんぶ好きでやっていることなので♪”と、とても穏やかでにこやかな和知さん。
 和知さんのマヨネーズは市販されている一般的なものとは異なる、主役の野菜を引き立てる優しいお味のこだわりマヨネーズ。和知さんのお人柄が感じられます。
 ”好きなことを好きなまま続けるため”に。和知さんの選択の足跡をお聞きしました。

和知さん1

 

私は東京の、いわゆるニュータウンといわれる人口密度の高い団地群で生まれ育ちました。生活圏内には人工的な緑地はあったけれど、本当の自然や農的なものはほとんどありませんでした。
 そんな環境下で生まれ育ちましたが、動物、特に馬がすごく好きだったこともあって、北海道の大学に進学して、畜産を学びました。
 その北海道で生まれて初めて生業としての農畜産業に触れ、生産者の皆さん方が日々すごく活き活きとお仕事をされている姿に触れて、カルチャーショックを受けたんです。
 大学卒業後はもっと農業が社会の中心にある環境を見てみたいと思い、ワーキング・ホリデー制度を使って農業大国オーストラリアへ行き、羊まみれの一年間を過ごしました。
 さて帰国後は…と現実的なことを考えたとき、将来的に羊飼いになるにせよ何をするにせよ少し社会経験してみては?という周囲のアドバイスもあったので、東京へ戻って有機野菜の宅配会社へ就職しました。
 そこで産地担当者としてJAやさととのお付き合いが始まり、石岡との繋がりができたんです。
 勤務先で産直関係にある全国各地の生産者の方々と触れ合って、北海道でも感じたように、”農業って素敵だな、自分でもやってみたいな、やるなら石岡かな”という気持ちが芽生え、その気持ちが強くなり、東京での仕事を辞めて、有機農法での農業をするために石岡に移住しました。
 新規就農者としてJAやさと研修施設の研修生になりたかったのですが、資格要件面の事情で残念ながらそれが叶わず。。。それでもJAのみなさんが色々助けてくださって、単身で有機農法による農業を始めたのです。
 就農の地として、石岡以外の候補地もありました。
 生まれて初めて農畜産業に触れて、羊好きの仲間たちと共に大好きな羊と思いっきり触れ合った思い出の北海道。就職後、勤務先の有志と大豆や味噌づくりに励んだ群馬県高崎市の旧倉渕村。
 でもやっぱり石岡を選んだのは、JR常磐線一本で実家へ行ける、という交通アクセスの良さ。それに信頼のおける繋がりがあったこと。もう、何から何まですべて繋がりを頼りにしていたので。ご縁のあるところ、人との繋がりのある石岡を選びました。

 

土と本気で対峙する 有機農法で農業をする傍ら、代々農業を営んでいらした大先輩からお声がけいただいて、定期的に農作業のお手伝いをさせていただいていました。
 その農家さんは慣行農業※、私自身は有機農業。農法が異なるので、基本的な考え方も、作業をするうえでも色んなことが異なっていました。
 そのうえで、「あなたのやってることは俺のやってることと違うけれど、本気で農業やってるってことはよくわかるよ。あなたのやってることはちゃんと見てるし、ちゃんとやってるんだって思ってるよ、応援してる!」と、寡黙で、仕事をするうえでは厳しい方だったけれど、そうハッキリと言葉にして伝えてくださったのです。
 そのことが、本当に心強かったんですよね。
 いつも農機具も貸してくださったり、とてもよく面倒をみてくださった。
 その大切な恩人とは、十数年前に永遠のお別れとなってしまったのですが、いまでもお盆には手を合わせて「毎日楽しく過ごせています」とご報告して、ご家族のみなさんともいまなお温かな交流が続いています。
 2009年に石岡へ移住して始めた有機農業。それから5年ほど続けたのですが、当時のやむを得ない事情により、実家に戻ることになってしまいました。
 八郷での農業と生活を一旦総て畳んだのです。
            
※慣行農業 作物の生産を効率的に行う一般的な栽培方法。化学肥料や農薬を適正基準内で使用

 

好きなことを”好きなままで”続けるための選択 農業は確かに大変なことが多くて、楽しいことと大変なことが同じくらいある。それでも楽しいことのほうが勝っていたし、石岡も好きだったし。そんな思いがずっと心の中にあって、”やっぱり石岡に戻ろう”となったのです。
 物件探しのただ一つの条件は”石岡で新規就農したときからずっと一緒の愛猫と同居できること”(ペット可物件)。
 石岡の知人に戻ろうと思っていることを伝えて住まいの相談をしてみたら、空き家を紹介してくれたのですが、ビックリ!紹介されたのは、JR石岡駅からそう離れていない場所なのに、母屋に隠居に納屋に、自由に使わせてもらえる畑付き物件でした。
 でも、畑を管理することの労苦は身に染みてわかっていたので、畑に手を出すまでには一年間熟考しました。
 そして出した結論は、”やっぱり畑もやりたい!”。石岡で畑生活リスタート、となりました。
 別に勤務先の仕事があるのに、広い庭と畑の管理、何といっても草刈りに追われる生活には無理がでる、手を抜けば今度は大家さんに迷惑がかかる。
 ええぃ、畑仕事は趣味と考えよう!趣味とは投じるもの!趣味と割り切って、楽しもう!と、思いっきり思考転換を図りました。
 そして、買っちゃいました、トラクター!農業を生業としていたときでさえ購入できずに終わったのに!

 

和知さんひつじ1

即戦力のスタッフさんたちと、和知さんが作るマヨネーズ


東京から北海道、そこからオーストラリアへ。石岡へ移住も実家へ戻り、再び石岡へ。
石岡の”潜在的魅力”って?と、思い巡らせるきっかけをいただきました。

続く後編では、和知さんのマヨネーズ作りのことなどをお届けします!

和知祥子さんのInstagram
和知さんインスタ

https://www.instagram.com/shun_yasai_mayo?igsh=eWJmY3J2dmJpZDNy

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  • 【更新日】2026年4月13日
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