村上ハルナさん・彰さんファミリーの移住ストーリー、後編です。
前編では、今のお住まいのこと、ハルナさんと彰さんのお仕事についてのお話でした。
今回の後編では、お住まいに出会うまでのこと、子育てのこと、これからのこと、などのお話です!

ハルナさんがデザインを手掛けた”えんじゅトークサロン~古民家のお話会4年間の記録~”をお手元に。
サンルームには観葉植物がたくさん!
結婚後 つくば市に4年くらい住んでいたのですが、”そろそろ家を探そうか”ということになり、自然豊かで制作活動ができる広さのある物件を探し始めました。当初はつくば市内の筑波山麓エリアで探していたのですが、条件に合う物件が見つからない。行き詰まりを感じた頃に、朝日トンネルの開通で”石岡市(八郷)に30分位で行けるらしい”と聞いてエリアを広げてみたんです。
石岡市八郷地区には母校の知人がいたり、茅葺き屋根の家屋があったり、陶芸家など多くの芸術家がアトリエを構えていたりするなど、芸術に携わる人が多くいらっしゃるということは何となく耳にしていました。が、やはりここでも好条件の物件には出会えない。そんな状況が一年くらい続いていた矢先、”田舎暮らし”をキーワードにインターネットで検索してみたところ、現在の住まいを見つけたのです。
住み慣れたつくばから近く、工房もあって、それにこの環境、すごく良い!と思いました。ただ、住環境は良くても知り合いなんて全くいない土地。周囲は古くからこの土地に住む人がほとんどで、そんな環境の中にいきなり引っ越しをすることに若干の不安を抱きました。
母校繋がりで土地勘のある友人知人から情報収集してみたところ、見てのとおり環境がすごく良く、移住者も多くいらっしゃるところだし、色んな意味で楽しいところだと思うよ、と背中を押してくれるような言葉をもらえて、新天地で暮らし始めることへの不安も薄らぎ、移り住むことを決めました!
いざ引っ越し!その作業の真っ最中に、通りがかりのご近所の方が足を止めてご挨拶してくださいました。近くの森林の中の山小屋に住んでいるその方は、美味しいコーヒーを淹れてくださり引っ越し作業中の私たちをねぎらいながら色んなことを教えてくださったのです。同じ自治会の”Book cafeえんじゅ”のオーナーもご紹介くださって。自己紹介で美術系であることを伝えたら、カフェのDM制作などのご依頼もいただきました。この度発刊された書籍”えんじゅトークサロン~古民家のお話会/4年間の記録~”のデザインも担当しました!
またある時は庭のメンテナンス中に、他のご近所の方が”この植物を植えたらグランドカバーになるよ”と、ご自宅のお庭から持ってきて分けてくださったこともありました。
移住前に抱いていた微かな不安はどこへやら。みなさんとてもお優しくフレンドリーな方々でした。
ここに住み始めてから”どこに行くにも便利だな”、ということに気付きました。海へ行くのも、お互いの実家に帰省するにも便利です。特に朝日トンネル。学生時代からの流れでお買い物などはつくば方面へと足が向くのですが、このトンネルがなかったらこの場所を選んではいなかったかも、とさえ思います。
田舎暮らしに憧れを抱く人は多いけれど、実際 住んでみると日々雑草との戦いだし、色んな虫が元気に飛び回っている。だから”田舎暮らしはムリ”という声も聞きます。私たちは虫も嫌いではないのでその点問題はないのだけれど(笑)。窓ガラスの掃除も大変ですよ。色んな虫が突進してきてぶつかってきますので。それでも、その窓を介して見える風景は言葉では表現できないくらい、四季折々とても美しいです。景色が良いので毎日リフレッシュ感でいっぱいです。
移住者としても経験した住まいの問題。この地に住みたくても住居が見つからないから叶わない、という人は多いと思います。この地の魅力を考えたとき、物件さえあれば若い人が来てくれるんじゃないか、という気がします。多少老朽化がみられる物件でも、それほど気に留めない若い人って多いと思うんですよね。
だから、空き家の物件情報がもっと目に留まりやすくなると良いなと思っています。いまは色んな情報がインターネットから得られるし、ホームセンターへ行けば資材も豊富だし、ある程度の補修であればDIYでどうにかできますしね。
クルマがないと不便ではあるけれど、都市圏以外であれば、どの場所であってもマイカーは必要になるとも思います。
子どもたちのこと 病院までは距離がありますし遠いとは感じますが、子どもたちが急な体調に見舞われたときに小児科休日診療が制度化されていて、きちんと受診できることはとても助かります。
八郷地区の市立小中学校統合再編が実施される令和13年度、教育環境の変化、通学手段など、義務教育期間中の気掛かりはもちろんありますが、最大の懸念点は高校進学後の移動手段のこと。交通拠点となる”駅”までの移動手段をどう確保するか、ということです。もちろん夫婦での送迎を第一手段にと考えてはいますが、送迎は朝晩二回、毎日のことになるので大変なこともあると思うのです。
また、高校生ともなれば自らの意思や選択で自由に行動したくなる時期。可能な限り自主性も尊重してあげたいし、できるだけ行動制限のかからない環境で生活させてあげたいとも思います。
小学生のいま、この地でおおらかにのびのびと過ごすことができています。この地を離れることなくずっと住み続けながら、やりたいこと、行きたいところにアクセスしやすい環境が整っていたら良いな、と思います。
義務教育修了後の通学手段のサポートは、子育て世代の”住みやすさ”の判断材料、選択肢として重要事項だと思います。
これから これまで周囲の人にはアクセサリーなどの制作活動をしていることは伝えてはいたのですが、実際に作品を見ていただく機会に恵まれなかったので、(今年5月の)”Book cafe えんじゅ”の個展はすごく良いタイミングで開催できたと思っています。”初めて見た!”とおっしゃってくださったご近所の方、知り合いなど、多くの方がご来場くださいました。
このようなことから、アトリエ兼ギャラリーのような場所を自宅近くでつくれたらいいなと思い、第二の場所探しを考え出したところです。
いばらきフラワーパークもリニューアル後は四季を通じて色んなイベントが行われるようになりましたし、春になれば「辻いちご団地」も賑わい、フルーツライン沿いにも色々なお店がオープンしてきましたよね。
まちに活気が生まれるのはうれしいことですね!

なつめちゃんと楷くんも、大きくなったら”ものづくり”をするのかな☺
石岡での暮らしはどうですか?なつめちゃんと楷くんに聞いてみました!
”うん、楽しいよっ!”
ハルナさん、彰さんはいかがでしょうか?!
とても暮らしやすいですね、ずっと住み続けたいです!
この環境も景色も、子どもたちにとっては当たり前のものになっているのでしょうけれど、とても贅沢なことですよね。
これから移住される方のメンター(助言者)になっていただけますか?
はい、もちろんです!
ハルナさんと初めてお会いしたのは、今年5月に開催された”Book cafeえんじゅ”での個展、でした。
落ち着いた古民家にしっくりと馴染む、漆や自然物を素材としたとても美しいご夫妻の作品の中に、なつめちゃんと楷くんの作品もごく自然なかたちで展示されており、作家さんとして、また”おかあさん”としての優しさが溢れていました。
作品の美しさと、柔和な雰囲気と満面の笑顔で接してくださったハルナさんのお人柄に魅せられて、お話しをお聞きする機会をいただきました。
村上さんのような素敵なファミリーが、ずっと幸せに暮らし続けられる”この地”でありますように。

個展に展示されたなつめちゃんと楷くんの作品
左側の作品は楷くんが流木などを使って作りました、すごい!
村上ハルナさんのInstagram ”HARUMURA”
